超解像レーザスキャニング共焦点&多光子システム SLAM
より高い解像度、より鮮明なイメージング
スイッチングレーザーモード顕微鏡(SLAM)は、既存のレーザー走査イメージングシステムの解像度をほぼ2倍にする、エレガントで手頃な技術です。ガウスモードと環状レーザー励起モードとの間の発光差に基づいて、SLAMは生きている試料および固定された試料のどちらにも使用することができます。分解能を向上させるために光検出に依存する他の技術とは対照的に、SLAMは励起時に動作するためデスキャンおよび非デスキャン検出システムと互換性があります。さらに、SLAM顕微鏡は特別な染料または染料の組み合わせを必要としません。さらに、SLAMは蛍光を褪色または枯渇させないので、試料を何度もイメージング可能です。
SLAM超解像システムをコヒーレントアンチストークスラマン散乱(CARS)顕微鏡に適用:
Courtesy of Dr Daniel C. Côté, CERVO Research Center, Université Laval.
あなたの顕微鏡を超解像によるアップグレード
既存顕微鏡へのSLAMの統合はシンプルで、現在のシステム機能を妨げません。SLAMアドオンはコンパクトで、ほとんどの市販システムに適合します。SLAMは、正立顕微鏡/倒立顕微鏡、共焦点/多光子システム、可視または赤外光源等の構成を有するシステムの画像解像度および品質を大幅に向上させます。最も重要なことに、SLAMオプションはユーザーフレンドリなソフトウェアを使用していつでも電源をオフにすることができます。
細胞培養における解像度およびコントラストの増強。従来の共焦点顕微鏡「OFF」と共焦点SLAM画像「ON」との比較。免疫組織化学によるニューロンのチューブリン標識(Alexa 546):
・スケールバー=1 μm ・プロファイリングスケールバー=500 nm.
Courtesy of Dr Yves De Koninck, CERVO Research Center.
技術
SLAM顕微鏡法は、2つのレーザーモードを用いた2つの画像の取得に基づいています。これら2つの画像の数学的処理により、解像度が向上した最終画像が生成されます。SLAM技術の参考アニメーションを次のリンクで御覧ください。 (“Beyond the diffraction barrier”)
アプリケーション
VMSはスピードと感度に特化したイメージングシステムです。連続的に動く動物や組織からの信号と同様に高速かつ動的なイベント(in vivo、ex vivo)をイメージングするのに最適です。このシステムには幅広いアプリケーションがあります。
・下記のようなin vivoやex vivoで発生している高速で動的なイベントのイメージングに最適:
- 多光子顕微鏡(マルチフォトン顕微鏡 / Multiphoton Microscopy
- 共焦点顕微鏡 / Confocal Microscopy
- ラベルフリー技術との互換:
・CARS顕微鏡(コヒーレントアンチストークスラマン散乱) / Coherent Anti-Stokes Raman Scattering (CARS)
・第二高調波顕微鏡 / Second Harmonic Generation (SHG)
・第三高調波顕微鏡 / Third Harmonic Generation (THG) - 損傷なく、褪色しないことが要求される観察:
・ごく微小な光ダメージ
・完璧なin vivo、ex vivo、in vitroイメージングのために
SLAM仕様
構成 | 詳細 | 仕様 |
光源 | 波長 | 400 ~ 1500 nm |
パルスレーザ | フェムト秒パルスレーザ互換 | |
励起 | フルオロフォア | 実質的に全てのフルオロフォアで作用 |
非破壊、褪色や光損傷なし | ||
出力 | 低いレーザ出力、低い光損傷、in vivoやex vivoイメージングに最適 | |
VMSで使用 | フレームレート | 最大 5 FPS @ 1024 x 512 |
レーザスイッチング制御 | ソフトウエア制御、画像取得速度増加 | |
As an upgrade | 互換性 | レーザスキャニング共焦点、多光子(マルチフォトン)システム |
市販品、カスタム品のアップグレード | ||
フレームレート | 走査速度は影響無し(SLAM無しと同じ) | |
2つの異なる画像を変換し、フレームレートを5倍に減少 | ||
実視野 | 実視野は影響無し(SLAM無しと同じ) | |
解像度 | 最大2倍の解像度(対物レンズの倍率に依存) | |
レーザスイッチング制御 | システムによって異なる | |
システム | 外部走査ユニット : 200 x 250 x 200 mm (L x W x H) | |
スキャンユニット内部(調査が必要) |
SLAM 技術
●ダークビームイメージングを用いたレーザー走査顕微鏡の解像度とコントラストの向上
Resolution and contrast enhancement in laser scanning microscopy using dark beam imaging. (2013) Harold Dehez, Michel Piché and Yves De Koninck. Opt Express Vol 21, No 13. (PubMed)
●コヒーレントアンチストークスラマン散乱顕微鏡法における解像度とコントラスト強調
Resolution and contrast enhancement in coherent anti-Stokes Raman-scattering microscopy. (2013) Alicja Gasecka, Amy Daradich, Harold Dehez, Michel Piché and Daniel Côté. Opt Lett Vol 38, No 21. (PubMed)